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亀頭包皮炎

亀頭包皮炎とは

亀頭包皮炎は、陰茎(おちんちん)の先端にある亀頭と、それを覆う包皮に炎症が起きる病気です。包茎のお子さんに多く見られますが、決して珍しい病気ではありません。痛がったり、赤くなったりする症状が見られたら、早めに受診して適切なケアをしてあげることが大切です。

亀頭包皮炎の原因

亀頭包皮炎は、いくつかの原因が重なって発症することが多いです。主な原因は以下の通りです。

  • 衛生状態の不良
    包皮と亀頭の間には、垢(恥垢)が溜まりやすい空間があります。この垢は、尿の成分や剥がれ落ちた皮膚のカスなどが混じったもので、雑菌が繁殖しやすい環境を作り出してしまいます。特に、おしっこをした後に、おむつや下着の中に湿気がこもりやすいと、さらに雑菌が繁殖しやすくなります。
  • 包茎
    亀頭が包皮に覆われている状態を包茎と言います。多くの男の子は、生まれたばかりの頃は真性包茎(包皮が剥けない状態)ですが、成長とともに自然に剥けるようになることが多いです。しかし、包茎の状態だと、包皮の内側を清潔に保つことが難しく、垢が溜まりやすくなります。無理に包皮を剥がそうとすると、包皮を傷つけてしまい、そこから細菌感染を起こす原因になることもあります。
  • 物理的な刺激
    おむつによる蒸れや擦れ、あるいは下着による刺激なども、炎症を引き起こす原因となることがあります。また、掻きむしりなどによって皮膚が傷つき、そこから細菌が侵入することもあります。
  • アレルギー
    まれに、石鹸やボディソープ、おむつなどに含まれる成分が原因で、アレルギー反応を起こして炎症が生じることもあります。
    これらの原因が単独で、あるいは複数組み合わさって、亀頭包皮炎が発症することが考えられます。

亀頭包皮炎の症状

亀頭包皮炎の症状は、お子さんの様子をよく観察することで気づくことができます。以下のような症状が見られたら、受診を検討しましょう。

見た目の変化
  • 陰茎の赤み・腫れ: 亀頭や包皮が赤く腫れて見えます。炎症が強い場合は、パンパンに腫れあがることもあります。
  • 膿の排出: 包皮の先から黄色っぽい膿が出てくることがあります。これは細菌感染のサインです。
  • ただれ: 炎症が進むと、皮膚がただれた状態になることがあります。
お子さんの様子
  • 痛み・かゆみ: 患部に痛みやかゆみを感じることが多く、お子さんが不快感を訴えたり、陰部を気にして触ったりすることがあります。おしっこをする際に痛みを感じて、排尿を嫌がることもあります。
  • 発熱: 炎症が強い場合や細菌感染がひどい場合には、発熱を伴うことがあります。
  • 排尿困難: 腫れがひどいと、尿道が圧迫されておしっこが出にくくなったり、痛みで排尿をためらったりすることがあります。
    これらの症状は、お子さんによって程度が異なります。特に小さなお子さんは、自分で症状をうまく伝えられないことがありますので、保護者の方が注意深く観察してあげることが大切です。

亀頭包皮炎の診断と治療方法

当クリニックでは、お子さんの症状を詳しくお伺いし、丁寧な診察を通じて亀頭包皮炎の診断を行います。視診(目で見て確認すること)が中心ですが、必要に応じて細菌検査を行うこともあります。

治療方法

治療は、炎症の程度や原因によって異なりますが、主に以下のような方法で行われます。

塗り薬(軟膏)

炎症を抑えるためのステロイド軟膏や、細菌感染がある場合には抗菌薬の軟膏を処方します。ご自宅で、清潔にした患部に優しく塗っていただきます。

飲み薬(抗生剤)

炎症が強く、発熱を伴う場合や、細菌感染が広範囲に及んでいる場合には、抗生剤の内服が必要になることがあります。お子さんの年齢や体重に合わせて、適切な量を処方します。

日常のケア指導

治療と並行して、ご自宅での適切なケア方法について具体的にアドバイスさせていただきます。清潔を保つことや、おむつの交換、排尿後の拭き方など、日々の生活で実践できることを丁寧にお伝えします。

ほとんどの場合、適切な治療とケアを行うことで、数日から1週間程度で症状は改善します。しかし、再発を繰り返すお子さんもいらっしゃいますので、根気強くケアを続けていくことが重要です。

ご自宅で気をつけること

ご自宅でのケアは、亀頭包皮炎の治療だけでなく、予防においても非常に大切です。

清潔を保つ
  • 優しく洗う: 入浴時には、石鹸をよく泡立て、包皮を無理に剥かずに、先端を優しく洗ってあげましょう。垢が溜まりやすい部分なので、丁寧に洗い流すことが大切です。
  • シャワーで洗い流す: 排尿後も、可能であればシャワーなどで洗い流す習慣をつけると良いでしょう。難しい場合は、清潔な濡れたガーゼなどで優しく拭いてあげるだけでも効果的です。
  • 乾燥させる: 洗った後は、ゴシゴシ擦らず、清潔なタオルで優しく水分を拭き取り、よく乾燥させましょう。湿った状態は雑菌が繁殖しやすい環境を作ってしまいます。
おむつ・下着の工夫
  • こまめなおむつ交換: 小さなお子さんの場合は、おむつをこまめに交換し、蒸れを防ぎましょう。
  • 通気性の良い下着: 比較的大きなお子さんには、通気性の良い綿素材の下着を選んであげると良いでしょう。締め付けのきつい下着は避けてください。
無理に剥かない
  • 成長を待つ: 包茎は、ほとんどの場合、お子さんの成長とともに自然に改善していきます。無理に包皮を剥がそうとすると、お子さんが痛みを感じるだけでなく、傷つけてしまい、かえって炎症を悪化させる原因になります。
症状をよく観察する
  • 早期発見・早期受診: 陰部の赤み、腫れ、膿、お子さんが痛みや不快感を訴えるなど、少しでも気になる症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。早めに受診することで、重症化を防ぎ、お子さんの負担を減らすことができます。
    亀頭包皮炎は、適切なケアをすれば必ず良くなる病気です。守山市のくまだキッズ・ファミリークリニックでは亀頭包皮炎の治療を行っています。デリケートな部分のトラブルで、保護者の方もご心配かと思いますが、気になる症状がありましたら一度ご相談ください。